「朝仕事のことを考えると涙が出てくる…」
「仕事に行きたくない、仕事の事を考えると泣いてしまう」
この記事はこんな方向けの記事です。
自分に合わない職場や人間関係の環境で、仕事をするのはとても辛いですよね。泣くほど悩んでいる状態が続いてしまうのは、心身にとても大きな負担がかかります。
下手したらうつ病などの精神疾患にかかって、復帰までに多くの時間を要することになるかもしれません。
この記事では朝仕事に行きたくなくて、泣いてしまうくらい辛い思いをしている人向けに、原因や対処法、注意点を解説します。
また私自身も仕事が辛くて仕事を辞めた経験があります。参考になればと思い、私の経験談もあります。よろしければご覧ください。
仕事に行きたくなくて朝泣くのはおかしい?
仕事に行きたくなくて朝泣いてしまうのは率直に言っておかしくは「ありません」。
自然と涙が出るくらい、あなたの心と身体がダメージを負っているということです。意識もしていないのに涙が出るのは、ストレスが過大すぎて感情をコントロールできなくなっているからです。
またそのような状態は、すでに初期のうつ病になっている可能性もあります。
以下で厚生労働省から出てるうつ病のサインを紹介しますので、もし当てはまるものが多ければ早めに心療内科に受診するなどして対策をとりましょう。
うつ病は悪化すると治るまでに時間が多くかかり、以前のように働けなくなる可能性もあります。
【身体に現れるうつ病のサイン】
- 食欲がない
- 性欲がない
- 眠れない、過度に寝てしまう
- 体がだるい、疲れやすい
- 頭痛や肩こり
- 動悸
- 胃の不快感、便秘や下痢
- めまい
- 口が渇く
引用:厚生労働省 みんなのメンタルヘルスより
おそらく仕事に行きたくなくて朝に泣いてしまうくらいであれば、上記のようなサインが他にも出ている恐れがあります。
精神的に弱い、甘いというものではなく、体からのSOSサインなのでちゃんと受け止めてあげて対処しましょう。
こんな人が仕事に行きたくなくて朝泣いてしまいがち
- 真面目で責任感が強い
- 人当たりがいい
- 周りからの評価が高い
- 完璧主義
- 他人の目を気にする
失敗を許さない、悪いことと捉えがちな完璧主義者も、仕事で一度つまづくと立ち直りが遅くなりがちです。
なぜ仕事に行きたくなくて朝泣いてしまうのか?
- 職場の人間関係
- 仕事が多い、労働条件が劣悪
- 仕事があなたに合わない
職場の人間関係
上司、同僚、部下、取引先など人間関係がうまくいっていないと仕事に行きたくないと思いますよね。
人間関係が良くない状態が長期化することは、会社に行くこと自体がストレスになってしまいます。仕事に合う合わないがあるように、対人間もあなたに合う人、合わない人がいて当然です。
ですが、仕事ではどうしても関わりを持たなければならない場面もあるでしょう。避けられない場面がある以上、会社に行くこと自体が辛くなり朝泣いてしまう原因になってしまいます。
仕事量が多い、労働条件が劣悪
仕事の量が多すぎる、職場の環境が働くには悪すぎるなど、業務量や職場環境も仕事に行きたくなくなる原因の1つでしょう。
誰だって残業しても終わらない仕事はしたくないでしょうし、「きつい・汚い・危険」といったいわゆる「3K」の環境が当たり前のところで働きたくはないですよね。
今勤めているとその会社の仕事量や、職場環境が悪いということに気づきにくい面がありますが、いざ転職して離れてみると「あの会社ひどかったな…」と分かることがあります。
仕事量、職場環境は仕事に行きたいかと思えるモチベーションに大きく関与があります。
仕事があなたに合わない
そもそもその会社の仕事があなたに合っていないと、仕事自体が辛いものになります。仕事が辛ければ、会社に行くのも辛くなりますよね。
- デスクワークが苦手なのに、事務職を選ぶ
- 体力に自身がないのに、外仕事を選ぶ
- 接客が苦手なのに、接客業を選ぶ
合わない仕事をやっていくことは、長い人生で考えると心身に大きな負担をかけます。
仕事に行きたくなくて朝泣いてしまう人への4つの対処法
仕事に行きたくなくて朝泣いてしまう原因を解説しましたが、では具体的にどう行動したら対処できるか知りたいですよね。
- 誰かに相談する
- 一旦休む
- 受診する
- 退職する、転職する
誰かに相談する
まず第三者に相談してみることをおすすめします。誰かに話すことで自分のなかで渦巻いていたもやもやが晴れて、スッキリするからです。
また人は話を聞いてもらえることで、多幸感をもたらす「エンドルフィン」が脳内で分泌されます。
自分一人で悩んで行動しても、おそらく「逃げ」の選択肢が強く残ると思います。本当に辛ければ逃げても全然いいと思いますが、相談することでより良い別の選択肢が見えてくるかもしれません。
ここでポイントなのが、エンドルフィンは話を聞いてもらうことで分泌されます。相手から話を遮られたり、アドバイスをもらうとうまく分泌されないので、相談は信頼できる友人などにお願いしましょう。
一旦休む
仕事に行きたくなくて朝泣くくらい心身ともに辛い状況であれば、一旦会社から離れて休むことを検討しましょう。
いきなり辞めるというのも選択肢の1つではあります。ですが自分のことを振り返ったり、今度どうしていくのか考える時間を設けるためにも、まずは休む手段を取ることがおすすめです。
2〜3日、できれば1週間以上有給をつかってみたり、会社の休業制度を利用するなどしてまとまった休みをとってみましょう。
長期で休むことに抵抗がある人がいるかも知れませんが、長期で休むくらいあなたを疲弊させた会社側にも責任はあります。
なんだかんだで会社は回りますし、ましてあなたが休んだくらいで会社は潰れません。
それよりも自分のことを優先して、休む決断を下しましょう。会社への連絡も「体調不良で休む」だけで良いです。詳しいことは話さなくていいので、事前に連絡だけは必ずしておきましょう。
受診する
先程紹介したうつ病のサインが明らかに身体に出ている、複数当てはまるようであれば、早めに迷わず心療内科への受診をしましょう。
ほっておいても良くなることは考えられませんし、たぶんより悪化するでしょう。誰かに相談しても、休んでみてもスッキリしない、改善しないくらいであれば受診も検討すべきです。
受診した結果診断書を発行してもらえば、問答無用でまとまった休職をすることができます。
またこのような場合、「傷病手当金」が申請できるので休職中でもある程度のお金(だいたい給料の3分の2)は入ってきます。
詳しくは全国健康保険協会のホームページにありますので、一度見てみてください。
全国健康保険協会ホームページ
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g6/cat620/r307/#q6
退職する、転職する
泣くほど仕事に行くのがつらい状況なのであれば、退職することも検討しましょう。
日本にはあなたが働いている会社しか無いわけではありません。総務省によると、2021年の企業数の合計は約367万、民間事業所約507万あるとのことです。(参考:総務省統計局)
こんなにも働ける場所がある中で、いま勤めている会社にこだわる必要は無いのではないでしょうか。
お金の心配があると思いますが失業保険がありますし、最悪どこかでバイトでもして稼げば良いと思います。
辞めることに対して周りの目や意見が気になる人もいるでしょう。ですが、あなたの周りの人はあなたの人生や心身の責任は何もとってくれません。
ただ何も考えずに辞めるのは最後の手段として、できるなら自分が今後どういう生き方、仕事がしたいのか明確にしておきましょう。
いまは転職エージェントも充実しています。プロの意見やアドバイスをもらいながら求人を探してもらうことも可能です。
今の会社に努めたまま暗い未来を想像するより、環境を一新して明るい未来を想像しながら働くほうが気も晴れるはずです。
仕事を辞める、休む上での注意点
ここまで対処法の中で一旦休むことや退職することを解説しましたが、いくつか注意点があります。
- 無断欠勤(バックレ)はより面倒なことに
- 相談する人は仕事に関係ない人に
- 自分に向き合わない
- 無計画に行動する
無断欠勤(バックレ)はより面倒なことに
仕事が辛くて朝泣けてくると「動く」こと自体が億劫になってきますよね。そんな状態なのに通勤するとか、すごく大変でパワーを使うことと思います。
ですが、どんなに辛くてしんどくても無断欠勤やいわゆる「バックレ」はしてはいけません。
- 会社から連絡が来る
- 上司など会社関係者が家に来るかもしれない
- 就業規則違反で懲戒解雇になるかもしれない
会社から連絡が来る
会社は従業員を勝手に、しかもそう簡単に辞めさせることが法律でできません。
労働契約法第16条(解雇)
解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。
引用:労働契約法第16条
内容は小難しいですが、1日2日急にあなたが無断欠勤したからといって連絡もしない、さらには解雇というわけにはいかないのです。
おそらく無断欠勤している間、1日複数回電話がなることと思います。たぶん仕事が辛くて無断欠勤するくらいなので、ビクビクして電話にも出れないでしょう。
毎度毎度電話が切れるまで待ってなんとかやり過ごす、なんてことを続けていたらせっかく会社を休んでも気が休まらないでしょう。後ろめたい気持ちも出てくるかもしれません。
以上のことから、会社は勝手に従業員を辞めさせることができず、連絡を取ろうと何度も電話をするので無断欠勤はやめたほうが良いです。
上司など会社関係者が家に来るかもしれない
先程の電話のバージョンアップみたいな感じですが、連絡を取ろうと自宅まで上司が来る可能性もあります。
電話がつながらないとなれば、取れる手段は家に行くしかなくなりますからね。会社から離れたいのに、上司や関係者が家に来たらたまったものじゃないと思います。
なにより実家など他に家族がいるようであれば、家族に無断欠勤のことがバレてしまう可能性もあります。あらかじめ家族に相談などしているのであればまだなんとかなるかと思います。
ですが家族があなたの状況を知らないのであれば、心配されたり、話がややこしくなる恐れがあります。なので無断欠勤+電話にも出ないのはおすすめできません。
就業規則違反で懲戒解雇になるかもしれない
会社は従業員を簡単に辞めさせることはできませんが、あまりにも無断欠勤が続く、あるいは頻発するとなると懲戒解雇になる可能性もあります。
(懲戒解雇も色々な条件や過去の裁判の判例、実際に裁判になるリスクがある、などそう簡単ではないですが)
- 懲戒解雇日以降の給与が支払われない
- 転職に不利
- 失業保険が不利になる
- 退職金が無くなる、減額される
相談する人は仕事に関係ない人に
対処法のところでも触れましたが、相談相手は今の会社にもしくは部署・チームと関係が無い人のほうが望ましいです。
- (強硬な)引き止めに遭う
- 説得される
- 社内に噂が広まる恐れがある
自分に向き合わない、無計画に行動する
仕事が辛くて今すぐにでも辞めたい、逃れたいという気持ちが強いと思いますが、そんなときだからこそ自分に向き合ってこれからどうするのか考えてみましょう。
無計画にスパッと辞めてしまえば、一時は気が楽になると思います。ですが、仮にそこから転職できたとしても、また仕事が辛くなり朝涙が出るなんてことになる可能性があります。
同じことを繰り返さないためにも、なぜ仕事が辛くなってしまったのか明確にしておきましょう。
そして今後あなたがどういう人生をどんな仕事をして生きていきたいのか、辛い状況だとしても時間を設けてしっかり向き合いましょう。たぶん仕事が上手くいってて調子が良いときは、自分のこれからの人生について考えようなんて気は起きないと思います。
考えるときは頭の中で考え続けるのではなく、紙に書き出すのがおすすめです。またあれこれ考えながら書くのではなく、思いついたことをひたすら紙に書き出すのもポイントです。
自分が考えていることをとにかく見える化しましょう。「こんなこと考えていたんだ」とか「こういう生き方がしたかったんだ」と、書き出すことで改めて気づけることがあります。
私の体験談【辞めてもなんとかすればなんとかなります!】
最後に私の体験談ですが、私も仕事が辛くなり1年も満たずに会社を辞めた経験があります。
前職は小売業で、辞めた転職先はメーカーの営業と畑違いの仕事を選びました。
地元で働きたい希望が強かったのでその会社を選んだのですが、肝心の仕事内容や業種などは二の次になっていました。今思えば考えるのが面倒だったのと、早く転職活動を終えたかった気持ちがありました。
半年くらいたって1人で仕事をすることが増えたのですが、仕事に馴染めている感じが全く無く日々しんどい思いをしていました。結果、そのしんどさが無くなるどころかよりひどくなり、出勤途中で涙が出るほどになりました。
仕事が合わないことは家族にも少し相談していましたが、辛さが表に出てきたくらいから心療内科にも通い、営業の仕事も辞めることになりました。
結局営業の仕事は、9ヶ月くらいしかつとまりませんでした。人によっては辛抱強さが無いとか、もう少し続けていればという声があるかとは思います。
実際私も1年も満たずに辞めたのは早すぎたなとは思っていますが、辞めたことに後悔はありません。確かに私の体に異変は起こっていましたし、あのままさらに我慢しても良くなることは無かったと思っていますので。
その後は前職の知り合いの方に相談して話を通してもらい、小売業の会社でまた働くことができました。色々な縁や運に助けられたとは思いますが、いざ辞めてみてもなんとかすればなんとかなるなというのが私の考えです。
結構かいつまんでしまったのですが、私の体験を通じて伝えたいのは「なんとかなる」です。うだうだ悩んでいつまでも辛いくらいであれば、思い切って一歩踏み出してみれば道がひらけてくるかもしれません。勇気を出して行動してみましょう。
まとめ
- 仕事に行きたくなくて朝泣くのは精神的な弱さとかでなく、心身からのSOSサイン
- 責任感が強かったり、人当たりがいいなどいわゆる「良い人」ほど仕事が辛くなりやすい
- 仕事に行きたくなくて朝泣いてしまう原因は人間関係や仕事量の多さ、合わない仕事などがある
- 対処法はまず誰かに相談するのがおすすめ
- 相談相手は会社とは関係ない人を選ぶ
- 明らかに心身に異常があるようであれは心療内科など医療機関を受診する
- 辛い状況だからこそ、今後の人生について考える時間も設けるべき